フランス遠征 2015 【その2】パリ→トゥール
だいぶ間が空きましたが、お盆期間中にボチボチ話を進めていきたいと思います。


パリを拠点に最初に目指したのがトゥール。

世界史的には「トゥール・ポワティエ間の戦い」で有名ですが、今は人口15万人足らずのロワール川沿いの小さな町です。

トゥールには、2013年8月から新しいトラムが走り出したのですが、僕の前回のフランス訪問は2013年6月。残念ながら開業前で、ようやく初訪問となります。


パリからトゥールへの鉄道での行き方は

(1)パリ・モンパルナス駅からTGVで …所要時間約1時間15分
(2)パリ・オステルリッツ駅からCorail Intercites(都市間急行列車)で …所要時間約2時間20分

の2通りありまして、

(1)は天下のTGV。早いけど料金は割高。
(2)はTGVの倍近く時間はかかるけど、運賃はTGVの半分以下。

となると自ずと選択肢を絞られます。



オステルリッツ駅はパリのターミナルの中では唯一未訪問ということもあり、駅の観察をかねて後者を選択しました。

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メトロ8号線でセーヌ川を渡るとすぐにオステルリッツ駅です。

メトロはセーヌ川を渡る為に地上に出ており、駅舎の2階に乗り入れています。

そしてフランス国鉄の路線は、この路線に直交するように(写真でいうと、左側DEPARTと書かれた建物)の中に頭端式のホームが並んでいます。

ちょっと規模は違いますが、東京で言えば渋谷の地下鉄銀座線とかつての東急渋谷駅と似た構造と言えば、分かりやすいかもしれません。

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パリの6つのターミナル駅の中では、ここオステルリッツ駅とサン・ラザール駅の2駅はTGVの乗り入れがありません。

サン・ラザール駅はパリ近郊(イル=ド=フランス地域圏)へのトランジリアン(郊外列車)が頻繁に発着する忙しい駅ですが、オステルリッツ駅はそれらの発着も少なく、パリのターミナルの中では一番のんびりとした雰囲気です。

これから乗車するトゥール行の機関車(BB7200形)が旧塗装&旧SNCFロゴってのも、この駅の佇まいにマッチしています。


さて、発車時間も迫っていたので、早々と乗り込みます。
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今回乗車したのは2等車両。

座席の配列はヨーロッパでは一般的な集団見合い式。

日本では京急の2000形や元成田エクスプレス253系で見られるくらいの珍しい配列ですが、何を隠そう、このCorailの座席配列こそ、進取の精神溢れる京急2000形の元ネタだったりします。

特等席は、中央部にあたる4人掛けのボックス部分。

こんなガラガラな状況なので、もちろんボックスに足を伸ばして独り占めです(^ ^;;


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パリを出ると早速車内検札です。

つい2年前まではIT化などは無縁なフランス国鉄でしたが、今やフランス国外でも事前にアプリをインストールしてチケットレスで予約・購入ができるようになりました。

予約内容をiPhoneのPassbookに登録して車掌に見せれば、車掌側の端末で2次元バーゴードをスキャンして検札終了です。



パリを出発すると、しばらくはゆったりとしたスピードでセーヌ川の東側を走りますが、途中で内陸に針路を変えると、一気にスピードアップします。

このルートはかつてのフランス西部や南部へのメインルートでした。

90年代から高速新線であるLGV大西洋線が建設されると、優等列車はこぞってTGV化してしまい、完全にローカル線に成り下がってしまいました。

TEE特急「アキテーヌ」や「キャピトール」が時速200kmでボルドーやトゥールーズを目指して駆け抜けたのも今いずこ。

でも、そんな兵どもの夢のあとをのんびりとしたスピード(それでも時速160kmは出します)で辿るのもまた乙なものです。

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街→小麦畑→街→小麦畑、、、の無限ループがフランスの車窓風景ですが、アクセントを入れるかのように忽然と姿を現わす原子力発電所もまたフランスらしい風景です。

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列車がオルレアンに近づくと、古びた高架橋がずっと線路に寄り沿って伸びています。

何やら、九州・宮崎の日豊本線沿いのリニア実験線跡と瓜二つの光景。

実はこれ、フランス国鉄が次世代型鉄道として開発した、空気浮上式鉄道「エアロトラン」の実験線跡なのです。

「跡」の名の通り、結局「エアロトラン」は騒音やエネルギー効率性の観点から早々に開発を断念します。

磁気と空気の違いこそあれど、どちらも浮上式鉄道の実験線跡。

片やリニアに本格着工に舵を取った日本。片や浮上式は諦め鉄輪式鉄道の更なる高速化に変更したフランス。

どちらが吉と出るかは、いずれ歴史が証明するところでしょう。

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オルレアンをすぎると、車窓の街並みは変化します。

さすが数々の歴史の舞台となったロワール川流域。

古めかしい教会と、それを取り巻く石積みの街並みが歴史の重みを感じさせます。

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ロワール川を渡河すると、フランスの鉄道の要衝、サン・ピエール・デ・コール。

ここから5分。盲腸のように伸びた線路を走るとトゥールに到着です。

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頭端式のホームには短編成のTER車両。

パタパタ式の案内板。

いかにもフランスらしい地方都市の終着駅。

さあ、荷物を一旦ホテルに預けてトゥールの街をさるく(注)ことにしましょうか。

(注)「さるく」とは「街をぶらぶらとあてどなく歩く」の肥筑(福岡県筑後地方、佐賀・長崎県域)方言でして、これほど短い動詞で、この状態を的確に表現できる言葉は他にない→できれば標準語化、と願っている一人です(笑)

(つづく)

by feel-railside | 2015-08-11 11:46 | 路面電車・LRT
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