![]() 数ある国内の洋風駅舎の中でも、特にお気に入りの駅で何度も訪れていた。 この時も、当時連載していた某誌の「木造駅舎の旅 関西編」の下取材で訪れたのだが、残念ながらお蔵入りになってしまった。 東京駅の設計でも有名な辰野金吾と、片岡安による設計。 明治40(1907)年に建てられて以来、109年もの永きに渡って行き交う電車と乗客を見守ってきた。 建築様式はハーフティンバーと呼ばれ、梁や柱、筋違いを敢えて隠さずに装飾として見せる。 ドイツや北欧でよく見られる建築様式だ。 駅名の名が示すとおり浜寺の海浜公園への玄関口で、かつては多くの海水浴客を出迎えた。 残念ながら、現在は砂浜は埋め立てられて、青い松林だけが当時の面影を伝える。 メリハリある色使いをするヨーロッパと違い、浜寺公園駅のそれは淡い色彩の組み合わせが特徴的だ。 ここからは自分の想像でしかないが、薄い水色は浜寺海岸からの海、白漆喰は白砂の浜をイメージしていたのかもしれない。 駅舎(駅本屋)自体は保存が決定され、高架化完成後も新しい駅の正面に移築される。 しかし、このホームにある待合室は残念ながら解体される。 浜寺公園ほどの派手さはないが、ここも小粋で好きな駅のひとつだ。 青松白砂の浜と、遠くに淡路島を望む。かつて見られた浜寺公園からの眺めだ。 諏訪ノ森駅も高架化によって駅の存廃が俎上に上がっていたが、こちらもめでたく保存が決まった。 (おわり)
by feel-railside
| 2016-01-29 17:49
| 駅舎の旅
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