フランス遠征 2015 【その3】トゥールのトラム
初めて訪問した街でトラムを撮影する場合、まずは起点から終点まで乗り通します。

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※トゥールのIC乗車券…紙製ですが中にはICチップが埋め込まれており車内のカードリーダーにタッチします。1日乗車券は3.90€(約550円)。無効になっても、停留所の券売機でチャージ(乗車券情報の書き込み)すれば、何度も繰り返して利用できます。バス・トラム共用。


いい景色に巡り合うと思わず下車したくなりますが、とりあえず撮影は我慢。

車窓から撮影に良さげなポイントはどんどん、GPSで現在地を示すスマホのGoogle Mapに保存しておきます。

その地図をもとに、光線状態などを加味すれば効率のいい撮影プランを練ることができます。


それで、やはり最初に訪れたかった場所はココ。

既にトゥールのトラムの撮影名所ともなっていますが、外せません。
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Tramway de Tours Ligne-A Christ-Roi〜Tranchée

トータルデザインを手がけたのはコンセプチュアル・アートの第一人者、ダニエル・ビュラン。


トラムが横切るロン・ポワン(Rond Point※ラウンドアバウトの仏語)内に、得意のインスタレーションさながらの真っ赤なオブジェを大胆に配置しています。


ビュランは既に、アルザス地方のミュールーズで実績を作っておりトゥールは2例目。

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Tramway de Mulhouse Ligne-3 Porte Haute


ミュールーズでは、半円状のカラフルな巨大な円弧を用いて、遠くからでも駅(停留所)と判るようにシンボライズさせていました。


そしてシンボライズに留まらず、この円弧に架線柱とビームの機能を持たせていたことに感心したのですが、トゥールでは単なるオブジェに陥っているのが、残念なところでした。




次に訪れたのは、トゥール南郊にあるショッピングセンターの近く。この林の中を走るトラムにトキメキでした!

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Tramway de Tours Ligne-A L'Heure Tranquille 〜 Pont Volant

この区間は是非とも絵にしたい、と勿論下車。

たた当日は、晴れたり曇ったりの猫の目のような天気。

こういう時って、だいたい列車の通過時だけ曇ってしまったりするんですが、フランスに来てもその傾向は御多分に洩れず。



あれやこれや地平スレスレのアングルから撮っていたら、線路脇の家から人が出てきて、声を掛けられました。

「ヤバい。『こんな場所で何してんだ』とか言われそう」

と、一瞬緊張してしまいましたが、ニコニコしながら僕に寄ってきて、フランス語混じりの英語でこの場所について説明してくれました。

なんと、この場所はもともと車道で芝生の軌道部分はアスファルトだったとのこと。

アスファルトを剥がして、そこにトラムの軌道を敷いて芝生を植えたらしく、おかげでアスファルトから発する熱がなくなり家も涼しくなった、と大袈裟な身振りで説明してくれました。

で、剥がされた道路はこの並木の東側(写真で言うと右側)に移設されています。

何とも二度手間な工事ですが、魅力ある路線にする為に労を惜しまないところがフランスらしいな、とも思いました。



そしてもう一つ。トゥールのトラムはまた夜の走行シーンが魅力的だったりします。

理由はこの後の写真を見て頂くとして、ただ今は5月下旬。

緯度の高いこの辺りでは22時頃にならないと暗闇に支配されません。

ここは一旦、食事でもしてホテルで日が暮れるのも待ちましょう。

前日のパリで、40€(約5600円)近く晩ごはんで散財してしまったので、今晩は質素にカルフールのお惣菜で済ませます。
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ビールのロング缶を入れて6.5€(約880円)と、まずまずのコスパ。



21時を過ぎて、再び撮影開始です。

この車幅と一体化したヘッドライトがカッコいいんです。
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Tramway de Tours Ligne-A Jean Jaurès 〜 Nationale(次の写真も同区間)

そして後ろ姿のテールライトもまた。

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撮影を終えた頃は既に23時前。

やはり、ヨーロッパで夜景を撮るなら秋〜冬ですね。21時を過ぎるとレストランの前以外は人通りも減ってひっそり。

トラムは既に終電。

ホテルまでとぼとぼと歩いて帰りました。

(つづく)

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(トゥールのトラムの路線図 ※拡大版はここをクリック)


# by feel-railside | 2015-08-13 21:04 | 路面電車・LRT
フランス遠征 2015 【その2】パリ→トゥール
だいぶ間が空きましたが、お盆期間中にボチボチ話を進めていきたいと思います。


パリを拠点に最初に目指したのがトゥール。

世界史的には「トゥール・ポワティエ間の戦い」で有名ですが、今は人口15万人足らずのロワール川沿いの小さな町です。

トゥールには、2013年8月から新しいトラムが走り出したのですが、僕の前回のフランス訪問は2013年6月。残念ながら開業前で、ようやく初訪問となります。


パリからトゥールへの鉄道での行き方は

(1)パリ・モンパルナス駅からTGVで …所要時間約1時間15分
(2)パリ・オステルリッツ駅からCorail Intercites(都市間急行列車)で …所要時間約2時間20分

の2通りありまして、

(1)は天下のTGV。早いけど料金は割高。
(2)はTGVの倍近く時間はかかるけど、運賃はTGVの半分以下。

となると自ずと選択肢を絞られます。



オステルリッツ駅はパリのターミナルの中では唯一未訪問ということもあり、駅の観察をかねて後者を選択しました。

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メトロ8号線でセーヌ川を渡るとすぐにオステルリッツ駅です。

メトロはセーヌ川を渡る為に地上に出ており、駅舎の2階に乗り入れています。

そしてフランス国鉄の路線は、この路線に直交するように(写真でいうと、左側DEPARTと書かれた建物)の中に頭端式のホームが並んでいます。

ちょっと規模は違いますが、東京で言えば渋谷の地下鉄銀座線とかつての東急渋谷駅と似た構造と言えば、分かりやすいかもしれません。

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パリの6つのターミナル駅の中では、ここオステルリッツ駅とサン・ラザール駅の2駅はTGVの乗り入れがありません。

サン・ラザール駅はパリ近郊(イル=ド=フランス地域圏)へのトランジリアン(郊外列車)が頻繁に発着する忙しい駅ですが、オステルリッツ駅はそれらの発着も少なく、パリのターミナルの中では一番のんびりとした雰囲気です。

これから乗車するトゥール行の機関車(BB7200形)が旧塗装&旧SNCFロゴってのも、この駅の佇まいにマッチしています。


さて、発車時間も迫っていたので、早々と乗り込みます。
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今回乗車したのは2等車両。

座席の配列はヨーロッパでは一般的な集団見合い式。

日本では京急の2000形や元成田エクスプレス253系で見られるくらいの珍しい配列ですが、何を隠そう、このCorailの座席配列こそ、進取の精神溢れる京急2000形の元ネタだったりします。

特等席は、中央部にあたる4人掛けのボックス部分。

こんなガラガラな状況なので、もちろんボックスに足を伸ばして独り占めです(^ ^;;


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パリを出ると早速車内検札です。

つい2年前まではIT化などは無縁なフランス国鉄でしたが、今やフランス国外でも事前にアプリをインストールしてチケットレスで予約・購入ができるようになりました。

予約内容をiPhoneのPassbookに登録して車掌に見せれば、車掌側の端末で2次元バーゴードをスキャンして検札終了です。



パリを出発すると、しばらくはゆったりとしたスピードでセーヌ川の東側を走りますが、途中で内陸に針路を変えると、一気にスピードアップします。

このルートはかつてのフランス西部や南部へのメインルートでした。

90年代から高速新線であるLGV大西洋線が建設されると、優等列車はこぞってTGV化してしまい、完全にローカル線に成り下がってしまいました。

TEE特急「アキテーヌ」や「キャピトール」が時速200kmでボルドーやトゥールーズを目指して駆け抜けたのも今いずこ。

でも、そんな兵どもの夢のあとをのんびりとしたスピード(それでも時速160kmは出します)で辿るのもまた乙なものです。

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街→小麦畑→街→小麦畑、、、の無限ループがフランスの車窓風景ですが、アクセントを入れるかのように忽然と姿を現わす原子力発電所もまたフランスらしい風景です。

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列車がオルレアンに近づくと、古びた高架橋がずっと線路に寄り沿って伸びています。

何やら、九州・宮崎の日豊本線沿いのリニア実験線跡と瓜二つの光景。

実はこれ、フランス国鉄が次世代型鉄道として開発した、空気浮上式鉄道「エアロトラン」の実験線跡なのです。

「跡」の名の通り、結局「エアロトラン」は騒音やエネルギー効率性の観点から早々に開発を断念します。

磁気と空気の違いこそあれど、どちらも浮上式鉄道の実験線跡。

片やリニアに本格着工に舵を取った日本。片や浮上式は諦め鉄輪式鉄道の更なる高速化に変更したフランス。

どちらが吉と出るかは、いずれ歴史が証明するところでしょう。

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オルレアンをすぎると、車窓の街並みは変化します。

さすが数々の歴史の舞台となったロワール川流域。

古めかしい教会と、それを取り巻く石積みの街並みが歴史の重みを感じさせます。

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ロワール川を渡河すると、フランスの鉄道の要衝、サン・ピエール・デ・コール。

ここから5分。盲腸のように伸びた線路を走るとトゥールに到着です。

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頭端式のホームには短編成のTER車両。

パタパタ式の案内板。

いかにもフランスらしい地方都市の終着駅。

さあ、荷物を一旦ホテルに預けてトゥールの街をさるく(注)ことにしましょうか。

(注)「さるく」とは「街をぶらぶらとあてどなく歩く」の肥筑(福岡県筑後地方、佐賀・長崎県域)方言でして、これほど短い動詞で、この状態を的確に表現できる言葉は他にない→できれば標準語化、と願っている一人です(笑)

(つづく)

# by feel-railside | 2015-08-11 11:46 | 路面電車・LRT
フランス遠征 2015 【その1】
書こう、書こうと思いつつ、帰国して1ヶ月超。
ようやく重い腰を上げて始めることにしました。

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今回の取材の目的は大別すると、

・フランス国内の主要都市のトラムの撮影
・レンタカーを使ってSNCF(フランス国鉄)の列車(主にTGV)の走行写真の撮影

でした。


与えられた日数(18日間)で効率よく撮影できるように、半年程前から熟考を重ねて

【前編】パリを起点に放射状に鉄道を使ってトラムを撮影
【中編】パリからニースまでレンタカーを使い縦断しながら撮影
【後編】ニースからパリに戻りながら再びトラムの撮影

という大まかなルートが浮かび上がってきました。
細かいルートは、決めずに現地で天候次第で自由に動けるようにしました。

そして、実際に辿ったルートが下記の通り。
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出発:5月27日
成田発パリ(シャルル=ド=ゴール空港)行きJAL045便
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空港からパリ市内へは、多少値段が高くても大抵バスを使ってました。
ただ、夕方のバスは渋滞に巻き込まれることが多いのが難点。
今回はできるだけ早くホテルに着きたかったので、鉄道(RER)とメトロを使ってホテルを目指すことにしました。

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ターミナル2にはRERとTGVの路線が乗り入れています。
RERはターミナル2が終点なので、ホームに降りて停まってるどの列車も必ずパリ中心部まで行けます。

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硬い座席とエアコンのない蒸し風呂のような車内。
この列車に乗ると、一気にパリに来たことを実感します。


さて、ホテルの到着を急いだ理由は、その日のうちに携帯のショップに行って、モバイルの通信環境を整えたかったからでした。
今回の取材では、車でwifiのないような地方都市を回ることも多いので、咄嗟の情報収集や位置の確認に、通信手段の確保は重要。
前回はSFRという会社を使って田舎で痛い目に遭っているので、今回はフランスのdocomo的存在、OrangeのプリペイドSIM一択です。


ホテルに着いたのが18時過ぎで、ほとんどのショップは19時で閉店。
ただ、パリ市内の中でもオペラ座とフォーラム・デ・アルというショッピングセンターの中にあるOrangeだけが20時までやっていることを事前にチェック済。
ホテルから近いほうのフォーラム・デ・アルのお店にすぐ向かいました。
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元はパリの胃袋と呼ばれた中央市場の跡地に建った、このショッピングセンター。
ただ内部の構造が複雑すぎて、なかなかショップにたどり着けません。
30分ほどウロウロして、他のお店の店員さんに聞いたりしながら、ようやく到着。

店内は閉店間際にも関わらず盛況。
店内で更に30分ほど待って、ようやく応対してくれました。

一応、英語の通じる店員さんでしたが、9割方フランス語発音で殆ど聞き取れません。
お互い何とか身振りと単語の羅列で意思疎通を図り、事前にダウンロードしていたプリペイドSIMの画像を見せると、すぐに用意してくれました。
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今回は3週間近く滞在するので、一番右側の€30で2GB(1ヶ月間有効)のデータ通信ができるカードを購入。
これに€9.95のSIMカード発行手数料をプラスした€39.95(約5500円)で滞在中のネット環境は整いました。

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一つのSIMで標準、マイクロ、ナノの3種類をカバーしています。

店員さんにSIMフリーのAndroidのスマホを渡して、アクティベーションもお願いしました。
SIMを挿すと、SMSが届いて、レシートに記載している12桁のコードを入力すれば電話番号が割り振られて無事開通。
すぐにデータ通信も可能になりました。

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日本の携帯をそのまま持ち込んでの「海外パケホーダイ」は2980円/日と全くの非経済。
事前に日本で調達できるレンタルのルーターも短期滞在にはいいかもしれませんが、最低でも1日1000円はかかるので、3週間の滞在だと気が引けます。

言葉の壁がやや障壁になりますが、こうして現地でプリペイドSIMを調達するのが一番安上がりです。

では次回から、いよいよ取材の話をしていきたいと思います。
(つづく)


# by feel-railside | 2015-07-20 02:22 | 海外
北陸新幹線・新風景
写真展後の連休は、長野から北陸へ。そして日本海を辿って新潟から会津に行ってきました。
その中から北陸新幹線の風景を何点か紹介したいと思います。

前から撮ろうと思いつつ、なかなか撮れずにいた場所。
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北陸新幹線・軽井沢〜佐久平

3年くらい前に、紅葉の時期に見つけて以来、絶対に芽吹きの時期も綺麗だろうと思いつつも未訪問でした。
朝の低い光に照らされた、芽吹いたばかりの広葉樹。ほかにもヤマザクラや杉の木立ちもいいアクセントになってくれました。

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北陸新幹線・軽井沢〜佐久平

その後、芽吹いた雑木林にぽっかりと隙間が空いていたので流し撮りもチャレンジしてみました。


その後、長野電鉄、飯山線、大糸線などを撮りながら、日本海に到達。
狙いたかった風景のひとつが、姫川の橋梁を渡る北陸新幹線です。
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北陸新幹線・糸魚川〜黒部宇奈月温泉

一級河川では日本一の透明度を誇る姫川。
「え?どこが日本一って?」
「茶色い濁流じゃない?」
なんて言われそうですが、この濁流はこの季節ならではの風物詩。
標高の高い、北アルプスや越後の山々からの大量の雪解け水を集める姫川。短い距離で、川底をえぐりながら一気に日本海に到達するので、この時期は清流になる余裕がないのです。


最後は、建設中の頃からずっと描いてた風景。
やっと撮ることができました。
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北陸新幹線・糸魚川〜上越妙高

北陸新幹線で一番海に近い場所を走る区間。
青い日本海をバックに走る姿もいいですが、やはり日本海にはサンセットが似合います。
いつもはブルーのラインが印象的なE7/W7系の車両も、この時ばかりは海と空の色に合わせたかのように、オレンジの光を輝かせながら走り抜けていきます。

(おわり)

# by feel-railside | 2015-05-08 23:09 | 新幹線
写真展 ご来場ありがとうございました
写真展が終了して、10日も過ぎてからの御礼の挨拶で申し訳ありません。

写真展期間中からずっと好天で、終了後は即遠征へと決めていました。

帰京して、ようやく落ち着いてきましたので、改めてブログにて御礼したいと思います。

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初の個展、そして赤羽の小さな画廊(写真展は初めて)での開催ということで、色々と至らぬ点、反省すべき点は多々ありました。
そん中、赤羽まで足を運んでいただいた皆様に改めて御礼申し上げます。

6日間でのご来場者数は393名。

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これはこのギャラリー史上最高の来場者数とのことでした。



また、会場での本の売上冊数は61冊。

Amazonでも瞬間最大風速ながら、3度ほど売上1位になったりと売れ行きも好調のようです。

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途中、在庫が切れたりして、折角会場で購入を考えていた一部の方にはご迷惑をおかけしました。


このところずっと仕事に追われていた身から解放されて、準備から設営、そして開催と、文化祭的なノリで無償のものにこれだけのエネルギーをかけたのは、とても楽しくもあり、貴重な経験でした。

そして、写真家として鑑賞者から「直に」生の声が聞けるのも写真展ならではの醍醐味かなと思いました。



今回の写真展は終了しましたが、すでに頭の中は次回展の構想が巡っています。

写真展で、そして線路端でまた皆さんにお会いできる日を楽しみにしています。


# by feel-railside | 2015-05-07 11:55 | 案内
2015 桜と鉄道(地元篇)
今日からの雨で東京の桜は、ほぼ散ってしまいそうですね。
今年は開花の発表から気温がグングン上がった為一気に満開になってしまい、そして満開となったかと思うと雨模様で、例年以上に撮りづらい東京の桜でした。


そんな中から、前日で撮影がキャンセルになった(泣)日がたまたま晴れたので1日フルに使って「桜×鉄」をしてきました。


まずは朝の散歩がてらに、チャリンコを漕いで飛鳥山へと思いましたが、王子の北区役所前から石神井川にかかる音無橋の脇の桜が逆光に浮かび上がって綺麗だったので、陽陰を強調すべく、敢えて電車は陰の時間帯で撮ってみました。

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都営荒川線・飛鳥山〜王子駅前


そして、そのまま埼京線のほうを目指して、小高い丘の上の祠から。
線路の手前に鬱蒼と茂る林も、今なら流し撮りで何とか「消せ」そう。既に新芽も出始めていたので、桜、新芽、そして背後にちょこっと赤芽のコラボレーションで1枚。
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埼京線(赤羽線)・赤羽〜十条


折角なので新幹線も、と思い山田孝之主演のドキュメンタリードラマ「東京都北区赤羽」でも有名になったビルの屋上にある作徳稲荷から赤羽台の団地の桜をバックにパシャリ。
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東北新幹線・上野〜大宮
やはり防音壁に邪魔されますが、自由に入れるビルからはこれで精一杯かな、という感じです。


その後は、知り合いのFacebookで高井戸の綺麗な桜の写真が上がっていたので、久しぶりに井の頭線へ。
井の頭線での撮影は5年前に終焉迫る3000系を撮って以来でした。
やはり狙うならレインボー編成ということで1発目は陰ってアウトでしたが、もう1往復粘って何とか2発目でモノにしました。
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京王井の頭線・高井戸〜浜田山


でもやっぱり、僕には短い編成の車両のほうが性に合っているようで、世田谷線に転線しました。
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東急世田谷線・松原〜山下
こちらも玉電カラーを狙ってマンションの脇に咲く一本桜を狙って。もう少し引きつけて撮りたかったのですが、架線柱が顔面にかかりアウト。上っ側が空でスカスカになったのでちょっとトリミングしました。


〆は写真仲間の集まる飛鳥山へ戻って、各自缶ビールにお惣菜を持ち寄り、日が暮れるまで束の間の鉄談義&花見。
そしてブルーモーメントを狙って飛鳥山の夜桜を撮って解散となりました。
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都電荒川線・飛鳥山〜王子駅前


再来週あたりに東北に行こうと思っていましたが、あちらも何やら急ピッチに咲いているようですし、スケジュールの練り直し必至です(汗)

(おわり)

# by feel-railside | 2015-04-05 13:27 | 鉄道と四季
個展と出版のご案内
今月、4月21日(火)から26日(日)までJR赤羽駅前のギャラリーで個展を開くことになりました。
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実は、その個展のスタートの1日前、4/20に発売される「新幹線撮影ハンドブック」という本の企画が、昨年の9月頃決まりました。そこで、その出版に合わせて写真展をやることにしました。グループ展は何度も出させて頂きましたが、個展は実は初めての試みです。

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場所は今自分が住んでいる赤羽のギャラリーで開催します。
「なぜ赤羽なの?」
と思われるかもしれませんね。
家から近いから、というのが一番の理由ですが(笑)、
自分の住んでいる地元の人たちに見て貰いたいというのが理由です。


赤羽には新幹線こそ停まりませんが、駅の上を新幹線が走っています。
赤羽の位置する北区はちょうど東北・上越新幹線が縦断しており、区内には王子駅前の「北とぴあ」をはじめ多くのビューポイント、撮影スポットが存在します。


また北区は、東京23区の中で最もJRの駅が多い区(10駅)でもあり、田端運転所や尾久車両センターなど広大な車両基地もあり、区自体が鉄道との関わりの深い土地柄でもあります。
そんな区民の方々に新幹線(鉄道)の魅力を紹介したいと思い、赤羽にしました。


湘南新宿ライン・埼京線を使えば、池袋から10分、新宿から15分の場所です。
また今年の3月からは上野東京ラインが出来まして、赤羽へのアクセスが格段と便利になりました。


駅周辺には味のあるいい飲み屋も沢山ありますので、夕方訪れた方はもれなく「飲み」の付き合いもあるかもしれません。
最近までテレビ東京にて山田孝之主演で「東京都北区赤羽」なんてドラマもやってた、今注目(!?)のスポットです。


都心からはちょっと外れますが、是非赤羽まで足を延ばして頂けたらと思います。
よろしくお願いします。


■写真展名  「 瞬」幹線  大鶴倫宣・写真展
■期間 2015年4月21日(火)〜2015年4月26日(日)
■時間 11:00〜19:00
■場所 JR赤羽駅西口徒歩2分 ぎゃらりー「遊YOU」
■住所 〒115-0055 東京都北区赤羽西1-35-8 レッドウイングビル1F
JR赤羽駅・北改札下車・西口方面に出て徒歩2分



# by feel-railside | 2015-04-03 12:09 | 案内
城と鉄道
姫路城が平成の大修理を終えて、今日から一般公開になったということで、そういえば、昨年11月に取材に行った時の手柄山からの姫路城を思い出しました。
もちろん、僕が記録する場合は城も大好きだけど城だけではありません。
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2014年11月 山陽新幹線・姫路〜相生
姫路城の別称「白鷺(しらさぎ)城」ならぬ、「白すぎ城」などと揶揄されていますが、確かに肉眼での見た目はもっと白かった記憶があります。この白すぎる姫路城が拝めるのも3〜4年とか。ピカピカのうちに記録しておきたいですね。

姫路城が日本の一、二位を競う美しさということに異言はありませんが、個人的には姫路城を含めた現存12天守の中では福井県の丸岡城が好きだったりします。
現存天守で鉄道が絡められる場所となると、こちらも自分の得意分野、路面電車で(^ ^;;

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2009年11月 伊予鉄道(松山市内軌道線)城南線・市役所前〜県庁前

ご存知、松山の伊予松山城。実は、この写真、現在進行中の原稿の中で使う予定の写真なのですが、丁度いいタイミングでしたのでフライング気味に出しておきます。
市のど真ん中に山があり、その上に城を築いたので市内どこからでも、そして結構遠くからでも城を眺めることができます。

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2009年11月 土佐電気鐡道・伊野線 高知城前〜県庁前

四国からの現存天守のもう一つは高知から。山内一豊が築いた当時は「河内山城」と呼ばれていましたが、その後高智山城→高智城→高知城と行き着き、現地名のルーツにもなりました。四国にはもう一つ、宇和島城が現存天守の城としてあるんですが、残念ながら鉄道と絡めた写真はありません。

現存天守でもなく殆ど痕跡もない城跡なのですが、いつも新幹線で通る度に妄想してしまうのがここです。
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2007年5月 東海道新幹線・米原〜京都

個人的な大ファンでもある石田三成が築城したものの破却されて、滋賀県彦根市に儚く残る佐和山城趾です。山が台形状に残されているのは、頂上を削って山城を築いていた証です。ご存知の通り、その後三成は西軍を率いて関ヶ原で負けてしまい、この根城も徳川勢力によって徹底的に破却されてしまいました。なお一部は、彦根城の築城に再利用されました。でも実は、こういう「兵どもがゆめのあと」的廃城を訪れたりするほうが好きだったりします。

最後に海外のお城と路面電車から。
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2014年5月 スロバキア・ブラチスラヴァ Bratislavský električka Nový Most〜Tunel
昨年の欧州遠征の時の写真。スロバキアの首都、ブラチスラヴァ城です。城の四隅(画面では三隅しか見えていませんが)に塔がある為、別名「ひっくり返ったテーブル」などと呼ばれているようです。日本の「白鷺城」や「烏城」にようにもっと風雅な別称はないものかと思ったり。
城下を走るかわいいタトラカーが何とも城のカラーリングにマッチしていました。

ということで、日本の城も再建天守も含めれば、結構鉄道と絡めて撮ってたりしています。やはり鉄道も城も好きだと、こういう写真を撮ってしまうんでしょうね。

# by feel-railside | 2015-03-27 23:31 | 新幹線
祝 山陽新幹線全線開業40周年
巷ではダイヤ改正を前に、去り行く列車や北陸新幹線の開業などの話題で持ちきりですが、地味に(?)、3/10の今日は山陽新幹線全線開業40周年の日でした。
昭和50(1975)年3月10日に、それまで岡山止まりだった山陽新幹線が、博多まで開業した日なのです。
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徳山〜新山口


40年といえば僕も40歳。地元に伸びてきた新幹線とともに生きてきた訳です。
親から聞いた話では1歳半頃に、小倉で開催されていた恐竜展を見るのに博多〜小倉の1区間乗車したのが、新幹線初体験だったようです。乗った日は興奮して夜になっても殆ど一睡もしなかった等と聞いており、その頃からビョーキが発症していたのかもしれません。実は、朧げながらも自分の中にその記憶がありまして、新幹線の通路とかトイレに入っていた雰囲気が脳裏に残っていたりします。


趣味的に言えば、車両のバラエティに富んでいた路線でした。N700系と0系が共存していた時期もありましたし。
またカメラマン目線としても、東海区間のような定期的な警備もなく、また線路際のツメの甘い箇所も所々にあって(←でも見つけるのが大変でしたが)、新幹線の中では比較的「撮りやすい」路線です。
でも、やっぱり大スター500系の存在が大きかったですね。
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厚狭〜新山口間


あらゆる面で新幹線の歴史をドラスティックに塗り替えた立役者でした。彼に会う為に山陽新幹線に通ったと言っても過言はありません。残念ながら既に「のぞみ」としての役割は終え、今では編成も半分になって細々と各駅停車の「こだま」で走るのみですが、彼の余生もそんなには長くないことでしょう。記録するなら今のうちかもしれません。


山「陽」新幹線と呼ばれながらも、常にドル箱路線である東海道新幹線側の都合に合わさざるを得ない、従「属」的立場でしたが、九州新幹線と繋がった2011年以降は対九州においては主導的な役割で九州と協調関係を築いています。
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徳山〜新山口


この先、山陽新幹線はどう変化していくのでしょう?
「のぞみ」の停まらない中間駅の乗降数減少による「こだま」の運転本線の削減など、マイナスな面が出てきているのも事実です。
ここは、西日本と九州が知恵を絞って、500系のような尖ったワクワクする車両をデビューさせてほしいなあと期待しているんのは僕だけではないでしょう。
(おわり)


# by feel-railside | 2015-03-10 23:48 | 新幹線
惜別「トワイライトエクスプレス」
大阪から札幌まで結ぶ、豪華寝台特急「トワイライトエクスプレス」も廃止まで1週間となりました。

関西には長く居たにも関わらず、結局乗らず終いで終わってしまいました。函館行や青森行の「日本海」には何度か乗っていたのですが、当時は「今の自分には分相応ではない」、などという思いもあったのかもしれません。

ただ2000年〜06年にかけて、湖西線の風景をライフワークにしていた時期があり、「トワイライト」も記録はしていました。しかしメインは485系の「雷鳥」や「白鳥」であり、「トワイライト」に関しては「ついで」撮りの感は否めません。色々と過去のポジやデータを漁っているうちに、何枚か印象に残る写真があったので、こういう機会しか披露することはないだろう、ということで公開したいと思います。


まずはこの写真。
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2005年5月 湖西線・永原〜近江塩津 Nikon F6 AiAF Nikkor 50mmF1.4D RVP(+1増感)

何の変哲もない編成写真ですが、実は自分にとって大きな発見になった1枚でした。
「トワイライト」のあの地味なダークグリーンは順光で撮れば撮るほど、真っ黒に写ってしまう撮影者泣かせの色です。今でこそデジタルで撮ればPC上で色の調整もできますが、フィルム一発撮りではなかなかそうはいきません。そこでその黒光りを利用して、その車体に鮮やかな緑を写り込ませれば色が引き立つのでは?と仮定しました。
鮮やかな緑といえば、初夏の新緑。そしてその新緑が一番輝き引き立つのは半逆光の光線。あとはその条件に合う区間を、過去5年湖西線を取り尽くした沿線の脳内データから辿って、ピタリと適合したのがこの区間でした。それからというもの、新緑の時期が待ち遠しいこと、待ち遠しいこと。今でも、シャッターを切った瞬間から現像所からの仕上がりにドキドキしていたことを覚えています。


次に沿線から走る車内の様子を撮ったものを2点。
自分には縁がない分、カメラから乗客の姿を捉えたかったのかもしれません。
まずはサロンカー。
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2001年8月 湖西線・近江舞子〜北小松 Nikon F100 AiAF-I Nikkor 300mmF2.8D RVP(+1増感)

大阪を出た下り列車が、最初に目にする美しい風景が琵琶湖。きっとこの区間なら、何人かはサロンカーから風景を楽しんでいるだろう、という仮定のもと、乗客の多いお盆の時期に沿線に出かけました。三脚にサンニッパをしっかりと固定して流し撮りです。流し撮りにした狙いは、やはり観るほうの視点が、車両そして乗客に向かわせる為です。
南のほうから走ってきた列車に向かって、大きく手を振ります。
「お、こっち見てくれてるぞ」
ということで、すかさずカメラをパンニング。
「あ、何かあそこに変なカメラマンがいるよ」
恐らく、車内ではそういう会話だったのかもしれません。

次のターゲットは食堂車の「ダイナー・プレヤデス」。
特に下り列車の日本海の夕陽を眺めながらのディナーは人気で、その予約は寝台券の確保以上に困難と言われています。
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2007年9月 信越本線・青海川〜鯨波 Canon EOS 1D MarkIIN EF 300mmF2.8L IS USM ISO800

この日は金沢の489系ボンネット編成を利用した臨時特急「はくたか」が金沢〜上野間を長岡まわりで走った日でした。もちろんメインのターゲットはそれでしたが、折角日本海の海岸線まで来たので、夕陽をバックに走る食堂車を狙わない訳にはいきません。しかし、そうはうまくいかないものです。昼過ぎまでは快晴だった新潟県地方も、夕方前から雲がどんどん広がり、夕陽に輝く日本海はこの時点でなくなりました。それでも、なんとか暗い中流し撮りで撮った食堂車の風景です。
当時はただのボツ写真と思っていましたが、今見返すと、屋根上の特徴的なAU12型のキノコ型のクーラーもあいまって、いい思い出です。

最後に、「トワイライト」の地味な色合いを利用した雪景色の一枚。
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2003年1月 湖西線・北小松〜近江高島 Nikon F100 AF Nikkor 80-200mmF2.8D RHP

最初の写真では、あれだけ躍起になって色を出そうとしていましたが、逆にこの地味な色合いはモノトーン風景にこそ生きると思い、狙ったのが雪の風景。
SLとまではいきませんが、艶を落とした車両はしっとりとした寒村の風景とよく合いました。


夏の青い海やきらめく夕陽を眺めながらの旅もいいかもしれませんが、やはり冬こそ日本海沿岸の醍醐味。こうした寒々とした風景を眺めて物思いにふけながら旅するのも、また一興だったかもしれません。
結局、そのどちらの願いも叶いませんでしたが、、、

(おわり)



# by feel-railside | 2015-03-04 22:47 | 夜行列車